 | ヘラジカ | 話す前に、ひとつ聞いてもいいかな?
どうして王についての話を聞きたいの? |
 | フォッサ | キングコブラに言われたからだ |
 | フォッサ | 他の王の話を聞いてみればどうだ、と
それでライオンにも会ってきた |
 | ヘラジカ | うーん…フォッサの言う王が
どんなものなのかわからないけど… |
 | ヘラジカ | きっと、キングコブラもライオンも
もちろん私も… |
 | ヘラジカ | 誰かに言われたから行動するってことは
ないと思う |
 | フォッサ | どういうことだ…? |
 | ヘラジカ | 自分で考えて、自分で行動するってこと |
 | フォッサ | !! |
 | フォッサ | 王とは自ら考えて自ら行動を
する存在…? |
 | フォッサ | 王とは強ければいいだけではないのか? |
 | ヘラジカ | うーん、どうだろう…? |
 | ヘラジカ | ただ私は、森のみんなのために
行動したいなって思ってる |
 | ヘラジカ | もちろん、森のみんなを守るために
強くある必要もあるけど… |
 | ヘラジカ | 強いだけじゃ、意味がないかな |
 | フォッサ | みんなのために… |
 | ヘラジカ | 私を王って呼んでくれるフレンズがいるから
私は王なんだと思う |
 | ヘラジカ | だからね、いくら強くても
みんなが王って呼んでくれなかったら… |
 | ヘラジカ | それって、王なのかなって |
 | フォッサ | …そうか
そういった考えもあるんだな |
 | フォッサ | 私が考える王とヘラジカの考える王は
まったく違うようだ |
 | フォッサ | だからこそ、とても勉強になる! |
 | ヘラジカ | そう…?
だったらいいんだけど |
 | フォッサ | 私は王とは強くあるべきだと
考えていた |
 | フォッサ | だからこそ、強者と呼ばれる蛇の王
キングコブラに挑み続けた |
 | フォッサ | そんなキングコブラの言うことは
全て王として正しいと思ってしまったんだ |
 | フォッサ | 自分で考えることなく
キングコブラに言われるがまま… |
 | フォッサ | 他の王の話を聞きにいっていた |
 | ヘラジカ | それが悪いわけじゃないんだけどね
誰かの話を聞くのって勉強になるから |
 | ヘラジカ | それに、強くなければみんなを守れないし
でも、それだけじゃない |
 | ヘラジカ | キングコブラもライオンも、強いけど
それだけじゃない…よね |
 | ヘラジカ | 仲間に好かれてる |
 | フォッサ | ヘラジカも、もちろん森の仲間に
好かれているのだろう? |
 | ヘラジカ | 自分で言うのも恥ずかしいけど…
多分、みんな私を頼りにしてくれてる |
 | ヘラジカ | だからこそ、私はみんなを守りたい
そして、みんなが暮らすこの森も守りたい |
 | ヘラジカ | 多分、そういう行動や考えを持ってるから
森の王なんて呼ばれるんだと思うよ |